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ガーンジー島の読書会の秘密 [映画]

「ガーンジー島の読書会の秘密」



だいぶ昔に原作本の紹介を読んだことがあって、特別読みたいというほどでもなかったのだけれど、映画なら観てみようかな、と思って。
それなりに面白い小綺麗にまとまった映画、という感じでした。

ベストセラー作家で若くて美人で毎日バラを贈ってくる金持ちの彼氏がいる主人公にケッとなりながら観ました。
第二次世界大戦後のイギリスが舞台なので、クラシカルなお洋服がとても素敵です。


ガーンジー島がドイツの占領下にあったとき、ひょんなことをきっかけに発足した読書会がメンバーの心に温かな灯をともした。今も続くその読書会には実は悲しい秘密があって……という話。
お茶を飲みながら誰かと本について語り合いたくなります。

終盤、米軍高級将校(と思われる)彼氏が軍用機飛ばして迎えに来るのがウケる。
出た、アメリカ☆


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見知らぬ乗客 [映画]

「見知らぬ乗客」


二人の男の足元だけを追うオープニングからさすがのヒッチコック。
今回の監督本人の出演はコントラバスを抱えて列車に乗る姿でしたね。
有名だけど見つけるとちょっと嬉しい。

テニスプレイヤーの主人公が列車の中でファンだという男に声を掛けられる。
このブルーノという男、一見、人懐こそうに見えるのだけれど、初対面の人間にしてはあまりにも無遠慮にプライベートに踏み込んでくる。
このウザさとどことなく感じる不気味さと。うまい。

終盤、テニスの試合とライターの行方を同時進行で切り替えて緊張感を高めるやり方は、古典的と言えば古典的だけど、お手本、教科書とも言える。
演出を学びたかったらヒッチコック映画は全部見ろと、あるアニメーターがインタビューで言ってたけど納得だな。
まずはヒッチコックから学べるものはすべて学べ、って感じ。

1時間41分というコンパクトな長さも私には嬉しい。2時間半も座ってられない。
あとやっぱり美人女優の使い方がうまい。

ところでつい今しがた知ったのですが、これ原作はパトリシア・ハイスミスなんですね。
名前知ってるけど他に何かいてる人だっけ?と調べたら、そうか「11の物語」か!



これを読んだのはおそらく10代かせいぜい二十歳ちょっとくらいだったと思うけど、かたつむりの話が気色悪くて強烈に印象に残っています。



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映画3本 [映画]

週末に映画を3本観ました。

「ヘイトフル・エイト」


無性にタランティーノ映画が観たくなったので。
南北戦争後のアメリカが舞台。
賞金稼ぎ、賞金首、着任前の保安官、絞首刑執行人などなど、どいつもこいつも胡散臭い。
そんな癖の強い8人が吹雪の中、山小屋に避難している。
何事も起こらないわけがない。

タランティーノ映画の登場人物は実によく喋る。
もうほとんどおしゃべりで構成されている。
そして銃ぶっぱなしまくり、脳みそ飛び散りまくり。
このグロさに辟易するんだけど、綺麗ごと皆無のこの世界がまたクセになるんだよなぁ。

ティム・ロス演じる絞首刑執行人の嘘くさい英国紳士っぷりがとても好きです。


「いつだってやめられる 7人の危ない教授たち」


お次はイタリア映画。
最高の頭脳を持ちながらも研究費の削減によって不遇な境遇にいる研究者7人が結集して合法ドラッグでひと儲けしようとする話。
コンパクトにまとまっててそれなりに面白いんだけど、それぞれの専門とか個性が活かしきれていないようでちょっと物足りない。
もっとパズルのピースがぴたっとハマる爽快感がほしかった。
三部作なので気が向けば他の2作も観てみようと思います。


「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」


かけてる金が桁違いなだけあって映像がめちゃくちゃきれい。
魔法のCGはもちろん、1920年代のニューヨーク、ロンドン、パリの街並みやファッションがとても素敵。
しかも出てくるのは美形揃いときている。
見ているだけでウットリする上に、ハリウッドお得意の畳みかけるような脚本で次々と話が展開していって飽きさせない。
悔しいけど流石です。



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人生、ここにあり! [映画]

「人生、ここにあり!」


労働組合をクビになった熱血男が精神病患者の協同組合の運営を任される。薬漬けになり補助的な仕事で生きる屍のようになっている「組合員」たちが、「会議」で物事を決め、才能を活かした寄木細工の仕事で自立への道を歩み始める。

映画なのでドラマチックなストーリーに脚色されていますが、世界で初めて精神病院をなくしたイタリアで起こった実話を基にしているそうです。
基本のトーンは明るくて、精神病患者たちの風変わりな発言へのユーモラスで温かな返しがうまいなーと感心してしまう。
例えば、
「君は何をしているんだ?」
「俺は奇跡を起こす」
「そいつはいい。これから先、きっと必要になる」
とか。(セリフはうろ覚えです)

おすすめです。


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年末年始に観た映画 その4 [映画]

その3の続きです。

「灼熱の魂」


サヘルちゃんのおすすめだったので観てみた。
レバノン内戦を舞台にした凄まじい話だった。
内戦と運命のいたずらに翻弄された一人の女の壮絶な過去が次第に明らかになっていく。

爽快な気分になりたいときにはやめた方がいいと思いますが、とても素晴らしい映画です。
重い話だけれど、後味は悪くない。


「モーリス」


当時一世を風靡した、かの有名な「モーリス」観たことも読んだこともなかったのよね。
こういう話だったのかー。
すべてを手に入れて本当の自分を失った男と、本当の自分を守ってすべてを失った男、と理解しました。

20世紀初頭のケンブリッジの生活に憧れる。


「地下鉄のザジ」


正直、つまんない映画だった!!
主人公のザジは可愛いけど。
原作はもうちょっと面白かったと思ったんだけどなぁ……。
最後のカオスが長すぎてウンザリした。

私が読んだ生田訳の原作ではザジがやたらと「けつ喰らえ」と連呼していてこれが面白かったんだけど、映画ではそれらしきこと言わないんだよなぁ。
マルスリーヌの正体は……というオチも好きだったんだけどなくなってたね。


年末年始に観た映画は以上です。




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年末年始に観た映画 その3 [映画]

その2の続きです。

「ハリーの災難」


ハリーの死体を巡るドタバタコメディ。

若く美しい子持ち人妻と、42歳オールドミスの扱いの差が酷い。
でもオールドミスが劣等感こじらせてないのが清々しいね。
最後のシーンはとてもチャーミングに見えました。


「塔の上のラプンツェル」


安心のディズニー印。
冒頭、なんで両親ともブロンドじゃないのに赤ちゃんブロンドなのって思ったけど、そういうことか。
ユージーンはディズニー史上最高にイイ男を目指したというだけあって、たしかに今風のイイ男!!
初めて塔の外に出たラプンツェルの躁鬱っぷりがこれまた今っぽくて面白い。
お花と一緒に編み込んだラプンツェルの髪型めちゃ可愛い。



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年末年始に観た映画 その2 [映画]

その1の続きです。

「暴力脱獄」


ピーター・バラカンさんがこの邦題はひどいと言っていたけれど、たしかに"Cool Hand Luke"の原題に比べるとはるかにダサいね。
まあ、一言でいえばそういう話なんだけどさ……。

この映画観たことないはずなのに、なぜかルシールちゃんが全身泡まみれになってカーウォッシュするシーンをどこかで観たような気がして不思議だったんだけど、後になって気付いた。
たぶん昔習ってた英会話の先生から話聞いたんだ。
「ルシール……[ハートたち(複数ハート)]」ってセリフの口調までなんだか記憶にある。

この世に生きていること自体がどうしても窮屈でたまらない人間っているのかもしれないね。


「風立ちぬ」


甘い!思った以上に甘くてびっくりした。
しょっちゅうチュッチュしてるし、ジブリなのになんとベッドインまで!
甘さに少々胃もたれしつつも祝言のシーンは泣いちゃったなぁ。

男の人にやたらと評判がいい映画だけどなんかわかる気がする。
男から見た「美しい恋の物語」だよね。

大正の町並や風俗がいい。あと本庄がいい。
紅茶でシベリアが食べたくなります。



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年末年始に観た映画 その1 [映画]

年末年始にDVDで観た映画を簡単にご紹介。

「ウォッチメン」


一言で言うとコスプレスーパーヒーローの内輪揉めの話。

某兵長のモデルがこの映画に出てくるロールシャッハというキャラクターということなので観てみました。
なるほど、兵長だ。
とても小柄な男がカッコつけてて、頭が少々イカれてるんだけど独自の価値観に従って行動していて、そして強い。
ロールシャッハテストの染みのようなものが刻々と移り変わっていくマスクをつけているのが印象的。

そして某団長のモデルが同じくオジマンディアスという容姿端麗、頭脳明晰な食わせ者。
なるほど、何かを犠牲にしなければ何かを手に入れることはできないという冷酷な判断ができる男、ね。
金髪で似たような髪型だけれど左右の分け目が違うのが興味深いね。

話はどうということもなく、2時間42分は私には長すぎた。
あと、ヒロインが男乗り換えるの早すぎ。


「グレイテスト・ショーマン」


素直にワクワクして素直にハラハラして素直に泣いて素直に楽しめるミュージカル映画。
年末年始で観たものの中ではこれが一番良かったかも。
1時間44分と、今時の映画には珍しく短いのもいい。


「愛しのタチアナ/浮き雲」


フィンランドの監督、アキ・カウリスマキ作品二本立て。
なんというか……通好みの映画よね。
たしかに何とも不思議な魅力があるけれど、一般受けはしないわなぁ。






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サイコ [映画]

なんとなく、映画をたくさん見よう! という気持ちになったので、TSUTAYAディスカスが一枚88円キャンペーンをやっていたこともあって、DVDを計16枚借りました。
備忘録として簡単に感想を書いていきたいと思います。


まずはヒッチコックの「サイコ」です。



いきなりヒロインが殺されちゃう、ということは知っていたのだけれど、実際に観てみるとそれなりに話が進んでから殺されるので、やっぱり何の前知識もなく観た方が面白かっただろうなーと少し残念に思った。
まあ、往年の名作映画や古典小説の宿命ですね。

ヒロインのマリオンがとにかく可愛い。
金髪のベリーショートに青い瞳。
ほっそりしているけどおっぱいはちゃんとあって魅力的なボディに、着ているお洋服がまたお洒落。
コロンとした丸い爪に鮮やかなオレンジ色のネイルをしていて、それが同じくオレンジのノースリーブワンピースにマッチしてとても可愛い。

さすがのヒッチコック作品なので、オープニングロールからスタイリッシュながらも不穏な雰囲気を漂わせ、観ている人を不安にさせる演出がとにかく上手い。

マリオンの恋人役がアラゴルンのヴィゴ・モーテンセンであることに驚きました。



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映画3本 [映画]

映画館で1本、Amazonで2本、映画を観ました。

テネット

私がTwitterで繋がっているオタクたちがテネテネ言って何度も観に行っている様子なので、どんなもんだべ、と観てきました。
んー……よくわからん。
一回じゃわからないと聞いてはいたけれど、たしかによくわからない。
大雑把な話の流れとそれぞれのシーンでの状況はわかるのだけれど、なんでみんなそんなに夢中になっているのかがわからない。
たぶんテネテネ言っている人たちが楽しんでいるのはパズル的な「そういうことだったのか!」という面白さなのだと思う。
考察サイトを見たり何度も観に行くことでわかってくるのだろうけれど、そこへ進んでいく情熱が私には生じなかった。
んー、なんでー??
みんなが夢中になる面白さを私も味わってみたいけど、動画配信されるようになってからおうちでまた観ればいいかな。

身長191cmのエリザベス・デビッキの美しさ、デカさが一番印象に残りました。
191cmでピンヒール履くんだもん。2m近くなるじゃんね。
神々しいほどの美しさです。


「アンナ・カレーニナ」


華やかな舞踏会シーンが見たくてこれを観ることにしたんだけど……その目的は満たされたんだけど……なんとなく鬱々とした気分を紛らわせるために観る映画としては適切ではなかった。
そうだよ、アンナ・カレーニナって鬱展開の話だったじゃんね……。
アンナ役のキーラ・ナイトレイは美人なんだけど笑った時の顔に品がなくてあんまり好きじゃないんだよなぁ。


「きっと、うまくいく」


素直に楽しめるインド映画。
もちろん、唐突に歌って踊ります。

以下、Amazonのページより。

日の出の勢いで躍進するインドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関理系大学ICE。エンジニアを目指す天才が競い合うキャンパスで、型破りな自由人のランチョー、機械より動物好きなファルハーン、なんでも神頼みの苦学生ラジューの“三バカトリオ"が、鬼学長を激怒させ、珍騒動を巻き起こす。 抱腹絶倒の学園コメディに見せつつ、行方不明のランチョーを探すミステリー仕立ての“10年後"が同時進行。根底に流れるのは学歴競争。加熱するインドの教育問題に一石を投じ、真に“今を生きる"ことを問いかける万国普遍のテーマ。

おバカシーンに笑い、わかりやすいお涙頂戴シーンに素直に泣き、ご都合主義と言えなくもない展開にほっとし、観終わった後は陽気なダンスシーンの音楽がいつまでも頭に残る、そんな映画。
インドが自殺大国だなんて知らなかったなぁ。
競争の激しい社会って軒並み病んでるよね。


今後もボチボチ映画を観ていこうと思います。
このご時世、あんまりお出かけしなくて暇だからね。



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