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ピカソ展 [美術館/博物館]

国宝展の後は西洋美術館の「ピカソとその時代」へ。
少し並びましたが当日券ですぐ入れました。

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正直言って私は国宝展よりこっちの方が楽しかった。
そしてメインのピカソよりセザンヌ、マティス、クレーが良かった。
一部を除いて写真撮影可なのも嬉しい。

一番気に入ったのはこちら、セザンヌの「庭師ヴァリエの肖像」

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色の選び方と重ね方、塗るところ、塗らないところ、ゾクゾクするほど綺麗で何度も戻って見ました。
趣味のお絵描きの参考にしたい。

自分が鉛筆で模写やクロッキーをするので、鉛筆画や模写は特に興味を持って眺めてしまう。
ジャコメッティがセザンヌやレンブラントをラフに模写したものが面白かった。
特にクソ上手いということもなく普通なのがいい。

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クレーの作品は気に入ったものがいくつもあったけど「青の風景」が一番好き。

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クレーはタイトルもかっこいい。
「夢の都市」「知ること、沈黙すること、やり過ごすこと」「封印された女」などなど。

マティスの「家に住まう沈黙」はタイトルが意味深でいい。

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ピカソで一番心惹かれたのは「緑色のマニキュアをつけたドラ・マール」かなぁ。

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「30年と30秒」というピカソの逸話がある。
ピカソが街でファンの女性から絵を描いて欲しいと頼まれて、その場でささっと描いて代金として1万ドルを要求した。
30秒で描いた絵にそれは高すぎると驚く女性に、ピカソは「この絵を描けるようになるのに30年かかりましたよ」と答えたという。
本当にあったことなのかどうかわからないけれど、とても示唆的で好きなエピソードです。

お絵描き初心者の私が何時間も何日もかけてようやくなんとか見られる絵を描く一方で、サラサラっと30分くらいで素敵なイラストを描いてしまう人がいる。
羨ましいな、全然違うな、と思ってしまうのだけれど、その人はその30分のイラストを描けるようになるのに10年単位で絵を描き続けてきたのだと思うと、いい意味で諦めがついて、私は私で地道に絵の練習を続ければいいんだ、と思える。

あと、ピカソって福笑いみたいなキュビズムの印象が強いけど、10代の頃の絵って写実的でクッソ上手いんだよね。
伝統芸能もまずは型をきっちりと身につけて、その上で型を破っていく、と言われるけど、キュビズムもただ出鱈目に描いてるだけじゃないんだよなぁ。
まずは基本で堅固な土台を築くことが何事においても大事なのでしょうね。




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