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就職より傍聴 [裁判傍聴]

今日は本当は面接のはずだったんだけど、そっちは辞退して裁判傍聴に行ってしまった。
だって、もし内定をもらったとしてその会社に行くかと考えたら、答えはノーだったんだもの。
本当に働く気があるのか、自分でも怪しくなってきた・・・。

さて、優雅なプー太郎は霞ヶ関へ。
まずは恐喝未遂。
金に困った被告人が25歳の女性にナイフを突き付けて金を脅し取ろうとした事件。

裁判官はいかにも裁判官な感じの方。
解剖学の養老先生にちょっと似ている。
もっとずっと若いけど。
この人、右目をちょっとだけ細める癖がある。
見ようによってはウインクしているように見える。
被告人に元の席へ戻るように告げる時、この癖が出た。
「はい、いいですよ。元の席に戻ってください」
という何の変哲もない言葉。
ところがこのウインク(?)が付くと一気にアメリカンな雰囲気になる。
「オーケー、ジョン。さあ、リラックスして。じゃあ、元の席に戻ってくれるかな☆」
という雰囲気になる。
ホントだって。見てみなって。

この裁判官、よく喋る。
情状証人がいなくて時間がたっぷりあったためか、お金のことを根掘り葉掘り聞く。
それによって派遣労働の過酷な実体が明らかになる!
・・・これって弁護人の仕事じゃないのか?
だけどこんな事件を起こさないで済む方法はあったよね、と裁判官の説教が続く。
説教も長い。
真面目に働くだけじゃなくて、遊びを控えて貯金しようね。そんでもってお酒はやめようね。あなた事件起こすときはいつも酒飲んでるんだからね。
「遊べなくても、酒が飲めなくても、シャバにいる方がいいですよ」
シンプルだけど名言だと思う。

蛇足。
検察官は真っ赤なハンドタオルを使っていた。
勝負タオルだろうか?

続いて覚せい剤。
1回目:執行猶予付き
2回目:実刑
今回

2回目の犯行は執行猶予期間中だったのだけれど、判決が出た時には執行猶予期間が過ぎていた。
よって1回目の刑期はプラスされなかったらしい。
そういうもんなんだね。
「(執行期間が切れるまで)逃げていたわけじゃないの?」
と裁判官に確認されていた。

最後は準強制わいせつ。
針灸師が患者の高校生にわいせつ行為をしたという事件。

これはねー、ちょっと分からない。
分からないというのは、真実が何か分からない。
被告側は完全無罪を主張しているのです。

検察官は主張する。
施術から巧みにわいせつ行為に移っていたという被害者の証言は生々しく一貫性もあって、とても虚偽の証言をしているとは思えない。
しかも被害者は一度事実を認めていたことがある。

だけど弁護人は主張する。
被告人の妻や被害者の母親がいつ入って来てもおかしくないような時間帯に、出入り口のすぐ近くのベッドでそんなことをするはずがない。

どっちもそれなりに説得力があって、よく分からなくなる。
だけど16歳の少女がわいせつ行為について訴訟を起こすというのはとてもリスキーなことだと思う。
それを敢えて訴えて、本人もきちんと法廷で証言したと言うのだから、覚悟の程が分かる。

疑わしきは罰せずの原則に従うお裁きのプロがどういう結論を出すのか。
非常に興味がある。
この判決は是非聞きに行きたい。


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