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嘘つきアーニャの真っ赤な真実 [本]

「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 米原万里

大好きな米原さんの代表作の一つ。
読書会の友達も絶賛していた。

うむ!面白い!
少女時代に学んだチェコのソビエト学校(インターナショナルスクールみたいなもの?)での思い出と、数十年経ってから当時の友達を捜し出す話。
とにかく、これが小説じゃなくてノンフィクションだってことがすごいわけ。
色んな国の子供たちがそれぞれの国の事情を背負って集まっていて、世界情勢が子供たちの日常にまで影響してくる。
でも子供たちは本当に普通の子供たちで、学校で一生懸命勉強したり、遊んだりしてる。
授業はロシア語。実に丁寧で良質の教育がなされる。
すげーです。
米原さんはあまり書かないけれど、辛いことや悲しいこともたくさんあったと思う。それでも宝物がいっぱい詰まった、いつまでも輝き続ける少女時代の思い出なんだろうなぁ。

そんなソビエト学校時代の大切なお友達に会うため、大人になったマリは東欧へ向かいます。
チェコでは腐敗政治によって極端な貧富の差が生じていて、ユーゴでは内乱が勃発。
マリは無事にお友達と会うことができるのか!?彼女たちは一体どうしているのだろう!?

日本語を母国語として、ロシア語はネイティブレベル。英語、フランス語、ドイツ語も使える(はず)米原万里が東欧を駆け抜ける!

話の面白さもさることながら、とにかく米原万里という人間がすごい。
彼女が体験したたくさんのこと、彼女の能力、魅力。
半端なく頭がいいのに、それがまったく鼻につかない、正確で端正で温かい文章。

米原さんがますます好きになっちゃいました。
タイトルも効いてます。





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