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くよくよマネジメント [本]

「くよくよマネジメント」 津村記久子



一見、心理学系の自己啓発本に見えますが、津村記久子のエッセイです。

自分がいかにくよくよしているか、なぜくよくよするのか、どのように対処しているか、を考察しています。
くよくよ族には同感できる点が多い。

ただ残念なのは、小説ではなくエッセイなので、当事者に対する遠慮があるためか、具体的な状況描写が乏しく、抽象的、概念的な話が多いため、言いたいことは分かる気がするんだけどイマイチ鮮やかさがない。
やはり津村記久子は小説の中で描かれる「うぬぬ……」と思うような状況とそれに対するキレキレなツッコミが面白いと思う。

でも、津村ファンなら安心して楽しめると思います。
まあ軽ーく読める。

誰にも見せない前提の手書きツイッターは津村さんらしくて面白いと思った。
私もとりあえずなんでも書き込むノートを持っていて、たまに同じようなことをしている。
津村さんはそれを見返して役立てるようだけれど、私は自分のノートを見返すと「なんか自分って不平不満ばかりだなぁ」と思うことが多くてがっかりするので、書いたら書きっぱなしであまり見返さない。

芥川賞の人気作家でも、不安だったりくよくよしたりするんだなぁ、ということを知るのは、何でもない一般人にとってある種の救いにはなるかもしれない。




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