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はないちもんめ [つぶやき]

子供の頃にやった「花いちもんめ」という遊びは実に残酷な遊びだと思う。

「あの子が欲しい」
「あの子じゃわからん」
「この子が欲しい」
「この子じゃわからん」
「相談しましょ」
「そうしましょ」

『決~まった』

「○○ちゃんが欲しい」
「○○ちゃんが欲しい」

『じゃんけんぽん』

大抵の場合、私が指名されるのは最後から二番目、三番目くらいだった。
最後まで残ることもないが、真っ先に指名されることなどまずない。
集団の中での自分の評価を白日の下に晒される厳しい遊びだと今にして思うけれど、当時は当たり前の遊びとしてよくやっていた。
よくやっていたけれど、苦手だった。

子供だから「たまには○○ちゃんを」なんて配慮することもなく、正直な本音がこの順番に出てくるのだから恐ろしい。
自分だって大して欲しがってもらえないくせに、いつも最後まで残ってしまうような子を「ああはなりたくない」と見ていたりもした。
人から好かれないと、人から欲されないと、たった一人残ってしまうよ、という恐怖をこの遊びで植え付けられてしまったような気がする。

SNSが出てくるずっと以前から、他者からの「いいね」に人は支配されているのかもしれない。







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