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フランス文学 [本]

「地下鉄のザジ」を読んだ。
やっぱフランス文学ってよく分かんねーなー、と思いながら読んでいるうちに、だんだんとこのドタバタ喜劇のリズムに乗れるようになってきて、よく分からないながらも結構面白いなーと思っているうちに読み終わった。

マルスリーヌという登場人物がとても魅力的。
こういう、超然とした傍観者は好きだ。
最後の大どんでん返しで驚かせてくれるし。

機会があったら映画版も観てみたい。
でもこういう「言葉」の力を極限まで引き出そうとする実験小説のような類の作品は原文を読むのが一番面白いんだろうな。
フランス語さっぱりだけどさ。

私がフランス文学を読んだ場合、読後の感想は大体次のようになる。
「よく分からないけれど、なんとなく面白かったような気もする」
基本、よく分からない。
私にはフランス人の考えることはよく分からん。

どうしてフランス文学って実験小説のようなものが多いんだろう?
シュルレアリスムが発生するようなお国柄だしね。
セリーヌみたいな作家もいるしね。
以前図書館で見たセリーヌ全集は異様な存在感を放っていた。
表紙、裏表紙、背表紙はすべて真っ黒。そればかりか上下と開く部分(天、地、小口というらしい)まで黒くべったりと染めてある。
こんな本が何冊もずらりと並んでいる様子はまるで黒魔術の秘本のようだった。
思わず一冊借りて読んでみた。
内容はまったく覚えてないけれど、さっぱり分からなかったことだけはよく覚えている。

好みではないけれど、心酔する人がいるのは納得できる。
よく分からないけれど、すごいとは思う。
私にとってフランス文学とはそういうもののようだ。


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