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ハローワーク→本屋→東京地裁 [裁判傍聴]

今日はハローワークの認定日。
儀式を終えてからいつも通り本屋へ。
本棚をざっと流す。
今の私の目に付くキーワードは「漱石」「仏」「ゲイ」「裁判」辺りのようだ。
買ったのは二冊。
「新版 裁判の秘密」
弁護士と法学者による裁判の実体暴露本(?)。
現役弁護士の話は生々しくて面白い。
「Slaughterhouse-Five」
また無謀に原書を買う。
日本語訳でいつか読もうと思っていたんだけど、目安がTOEIC600点ということで、意外と読みやすそうなのでチャレンジ。

本を買ってロッテリアへ行く。
お給料出たからおいしい物たべちゃお、という気分。
たまの贅沢がロッテリア・・・何も言うな。
絶品チーズバーガーは本当に絶品だ。
これはうまい。はまりそうだ。
かつて学生時代にマックのチーズバーガーにはまって一日平均1.5個(持ち帰って更にもう一つ食べる日もあった)食べていたら1週間で3キロ太ったことを思い出し、自分を戒める。

腹ごなしして東京地裁へ。
これもいつも通りのコース。

あまり見たことのない商標法違反の法廷へ行く。
韓国人による偽物ブランド品販売の事件であった。
あまり面白くなさそうだったので10分で退廷して別の法廷へ行く。

危険運転致死の法廷へ。
時速100キロ近い速度で赤信号を無視して対向車線の車に衝突して一人殺してしまった事件。

被告人はおそらく二十歳そこそこと思われる。
ずっと俯いて、答えもはっきりしない。
都合の悪い質問や難しい質問が出るとだんまり。
あまり印象は良くない。

事故の後、被告人はずっと気を失っていたと証言する。
検察に「誰かとケイタイで話していたのではないですか?」と聞かれても否定する。
しかし何度も突っ込まれるうちに会社へ電話していたことを認める。
どうしてここで嘘をつくのかなぁ。
警察官の証言やケイタイの通話記録からはっきりしてしまうことなのに。
検察は一連の質問で、被告人は会社へ電話を掛けるくらい意識がはっきりしていたのにも関わらず、通報もせず被害者を救出しようともせず、警察が来るまで車内に座ったままだったことを明らかにし、被告人の誠意のなさを強調することを目的としていたようだ。

ずっと気を失っていた、と主張したことは裁判長の心証も悪くしたらしい。
裁「どうしてそこで嘘をつくの?」
被「嘘をついたわけではないです」
裁「被害者を救出しなかったことが気に掛かってるんじゃないの?」
被「そういうわけではないです」
バカだねぇ。それじゃ余計に心証を悪くするっての。

被告人の両親が遺族へ謝りに行った件について、被告人は自分がお願いしたと証言したが、被告人の父の証言により、両親の自発的な行動だったことが明らかになり、ここにもウソが見付かる。
やはり被告人の証言は信用できず、誠意がないような印象を受けてしまう。

意見陳述ということで、被害者の奥さんが意見を述べる。
これが実に魂の叫びという感じで、私も思わず涙ぐむ。
事故で突然夫を失った喪失感、痴呆症の父と病気の長男を抱えどれほど夫を頼りにしていたか、夫がいかに自分の生活の大きな部分を占めていたか、その夫を奪われた悲しみ、怒りを切々と訴える。
野次馬のように裁判傍聴している自分が恥ずかしくなるくらい、ご遺族の怒り、悲しみ、絶望は大きい。

検察の求刑は8年の実刑。
対する弁護人は危険運転の法律そのものが基準があやふやな不出来な法律で憲法違反だと主張する。
それしか逃げ道はないんだろうね。
裁判長は「今更あんたの法解釈なんて聞きたくもないよ・・・」といった表情でつまらなさそうに聞いている。

この時点で予定より30分過ぎているにも関わらず、五分で判決を出すと言う。
開廷前からすでに判決は決まっていると言うけれど、さすがにちょっと、それでいいのか?と思ってしまう。
判決、被告人を6年2月の懲役に処す。

人を殺して6年か。
遺族の無念、いかばかりか。


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