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エントロピーが増大する [本]

「ほんとうの環境問題」を読んだ。

地球温暖化はCO2が原因ではない!という説があることは知っていた。
間伐材の多い日本において割り箸は実は資源の有効利用である、ということも知っていた。
銀座松屋でアニヤ・ハインドマーチのエコバッグを買うために長蛇の列を作る人々を見てなんだか気味が悪かった。

ここいらで社会通説に反対する意見でも聞いてみようかと思ってこの本を読んでみた。
なーんだ、CO2削減の話は環境問題でもなんでもなくて、単なる政治的な駆け引きだったのか。
京都議定書なんてさっさと下りちまえ、と主張する。
現在予測されている程度の海面上昇なんて日本にはほとんど何の被害も及ぼさない。
北極のシロクマ?地球は今よりずっと温かかった時代もあったけど、あいつらちゃんと適応して生き延びてるじゃないか。
そんなことより、日本はエネルギー戦略と食料問題を長期的視野で真剣に考えるべきだ。
環境問題とはつまりはエネルギーと食料の問題なのだ!
・・・ということらしいです。

養老先生の意見は面白いくらい極端で刺激的で鋭い。
そんな養老先生が好きだからこそ、やたらと「文科系の人間は分かってない」というようなことを言われると、まさに文科系人間の私は結構傷付いてしまったりもする。
だけどね、文科系人間の私にしてみれば「エントロピーが増大する」とか言われると、これだから理系人間はよぉ・・・、という気持ちがしないでもないのですよ。
エントロピーの概念をちゃんと理解している人ってそんなに多くないと思うんだけどなぁ。

ともかく、ちょっと過熱気味の温暖化問題について、違った視点で改めて見てみるのに良い本だと思います。
子供が生まれてから途端に急進的エコロジストになった姉に是非読ませたい。
だけど「あんたちょっとマスコミに洗脳され過ぎてるからこれ読んで少し頭冷やしな」とは言えないので、何と言って渡すか難しいところです。


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