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ゲーム理論はアート [本]

「ゲーム理論はアート」 松島 斉



読売新聞の書評と、「社会のしくみを思いつくための繊細な哲学」というサブタイトルと、「ゲーム理論家が示す生きづらい社会で生きる人のための道標」という帯に惹かれて買ってみたのだけれど、ちょっと看板に偽りありなんじゃないかと……。

一般向けに書かれたゲーム理論の入門書で、つまらなくはないし、一般の人にもわかるようにできるだけ平易に、なるべく現実社会に即して書いてくれているのだけれども、どんなに簡単に説明しても、そもそもが難しいことを言っているので小説やエッセイを読むようにはいかない。そりゃ当たり前。
脳内のいつもは使わない部分に汗をかきながら、最後はなんとかやっつけた、という感じ。
特に11章はついに数式が出てきてしまって、高校数学で赤点ばかりとっていた私はもうお手上げ。
なんか悔しい。。。

高速の情報処理能力と通信手段を持った者に有利な現在の株取引制度に対して、ゲーム理論から導き出された制度設計で不公平をなくそうという提言を読んで、これって株取引だけの話じゃなくて、来るべきAI時代において優秀なAIを持つ者と持たない者との格差拡大について全般的に言えることだよなぁ、と思った。
ゲーム理論の叡智を有効活用して、もっと生きやすくて豊かな社会にしていけるといいですね。



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