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寒さ対策 [一人暮らし]

築30年の木造アパートは寒い。
高気密高断熱日当たり良好の実家ですっかり鈍った四十路の身体にこの寒さは堪える。

引っ越しから数日はカーテンもなくて、ぺらっぺらのレジャーシートで代用し、雨戸があるのがせめてもの救いだった。
暖房器具はエアコンと一人用ホットカーペットを使っていたけれど、備え付けの11年物のエアコンは天井付近ばかり暖めて、私が座る床付近は外気温かと思うほど寒い。
ホットカーペットに触れている部分はそれなりに暖かいけれど、空気が冷えきっているので腰とか手がものすごく寒い。
起ち上がる気力もなく、絶望的な気持ちで座り込んでいた。

このままではどうにもならんと思い、補助的な暖房器具を探して急いで購入した。



これだけで部屋を暖めることはできないけれど、エアコンと併用することでサーキュレーターの役割も果たし、格段に過ごしやすくなった。
コンパクトなので台所で使えるのもいい。
それでもやっぱりぬくぬくにはならない。
安普請なめんな。

セラミックファンヒーターを導入したらホットカーペットが邪魔になったので、こちらは撤去した。
掃除しにくいし、ここに座ってしまうと陰鬱な気持ちで茫然と座り込むだけになる。
撤去してみたら、あってもなくてもあまり変わらないことに気づいた。
部屋の床付近があまりにも寒すぎるのだ。
表の布が擦り切れてボロボロになっているし、しばらく保管して、使わないようなら処分するつもり。

まあなんとか耐えられるレベルにはなったかな、と思いながら電気料金を確認すると、一日で355円。
いかん、このままでは月の電気料金が1万円を超えてしまう!
いえね、1万円を超えたって、ぬくぬく快適ならいいんですよ。
でも安くない電気代を払ってまだまだ寒いんでは、なんか根本的に方向性を間違えているような気がするのですよ。

そこで困ったときのグーグル先生で検索してみると、暖房に頼らずに寒さを乗り切る方法が色々と出てくるものです。

大きくは二つ。

1.着こむ
2.断熱グッズを導入する

1については、私は誤った方向へ進んでいたことを反省した。
今のアパートの寒さに絶望したとき、思い出したのがこの本だった。

「サバイバルボディー:人類の失われた身体能力を取り戻す」


呼吸法と寒冷刺激によって人間の眠っている身体能力を引き出すトレーニング法を編み出したという、「アイスマン」ことヴィム・ホフ。とあるジャーナリストがこのいかにも怪しげなホフの正体を暴いてやろうと意気込んでトレーニング・プログラムに参加したところ、ミイラ取りがミイラになって、ついには短パン姿でキリマンジャロ登頂を成し遂げてしまうというノンフィクション。

冬でも半袖で快適に過ごせるとか、すごい憧れる!
安普請アパートの寒さなんて目じゃないぜ。

この本の著者が「wear one less layer(一枚薄着になろう)」を提唱していて、着こむのは良くない、という先入観があった。
実家が暖かかったため、薄着でも平気だったという背景もあった。
しかし冷静になって考えてみると、物事には順序というものがある。
まずはとことん着こんで、乾燥するばかりでちっとも暖まらず電気代がかさむエアコンに別れを告げるのが先ではないか。

それまで、私のリラックスウェアは実家暮らしの時と同じ以下のようなものだった。

綿のスウェット上下
ダウンベスト
シルクのおやすみ靴下

そりゃ寒いわけだよね。
反省した私はとりあえずスウェットの上にセーターを着た。
更に足首ウェーマー装着。
おお、暖かい!(当たり前)

さらには安心価格のしまむらでこういったものを購入。

わんこ手袋。
指先を覆ってもいいし、親指を入れないでリストウォーマーにもできる。
わんこの顔に気持ちもほっこり。

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シルクのおやすみ靴下の上に重ねるクマさん毛布ソックス。
誰も見てないのでスウェットのズボンの裾はこの中に入れる。

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三毛猫ソックス。
これは帰宅したままの状態で重ね履きする。
裏には肉球もついてるぞ!

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そして満を辞して強力な助っ人が登場。
充電式湯たんぽ。



湯たんぽがいいのは知っていたのだけど、寒い台所でお湯を沸かして入れるのがめんどくさい。
鍋しか持ってないから入れにくいし。
これは15分の充電で最長12時間温もりが続く。
ふわふわカバーにはロシア人のマフみたいに手を入れるポケットもあって、一番冷たかった指先の救世主となった。
これを太ももに乗せてブランケットをかければコタツのよう。

そして寝る時の寒さ対策として布団の下に厚手のアルミシートを敷くことにした。
2畳で1600円くらい。
当たり前だけど100円ショップのペラッペラのとは全然違う。

シングル布団には大きすぎたので、余った部分のサイズを測ったら、私が普段座っている長座布団の幅とジャスト。
幅はぴったり、長さは結構余る。
邪魔だから余った部分は切ってしまおうかと思ったけど、いや待てよと思いとどまり、セラミックファンヒーターをこの上に置いたら暖房効率が全然違う!
アルミシートは偉大だ。

フローリング全体にアルミシートを敷いてカーペットを載せるとだいぶ暖かいだろうな、とは思うけど、掃除がしにくくなるし、オフシーズンに邪魔なので今のところそれは考えていない。
寒さに耐えられなくなったらやるかもしれないけど。

ちなみに、着る毛布は以前持っていたことがあって、確かに暖かいんだけど、トイレとか水仕事する時動きにくいので却下。
オフシーズンにめちゃくちゃ場所をとるし。
ルームシューズも脱ぎ履きが面倒なので採用しない。

いろいろやってみたけれどまだまだ寒い。
指が痒くて最初はダニがいるのかと思ったけれど、そうじゃなかった。
こいつはしもやけだ。
子供の頃以来のしもやけができた。
部屋が寒い上に、あっちこっちを掃除しまくって、何を触っても汚い気がして、冷たい水で神経質に手を洗っていたからだと思う。

部屋にいると寒いということしか考えられず、お絵描きしたり動画を見たりする気力も湧かず、布団の中で自分を励ますための本を読んでいると、薄い床を通して階下の男性のギター弾き語りが聞こえてきて気が散る。
夜中には歌声ではなくイビキが響き、明け方には布団の中でも寒さで目が覚める。

築30年の木造アパート暮らしとはこういうものなのか。
でもこういう環境で暮らしている人が私の他にもたくさんいて、それどころか世界を見ればゴミ箱を漁ってなんとか生きている子供もいて、でもやっぱり寒くて、部屋のあちこちが不満で、なんだか訳がわからなくなってくる。
この生活にも今に慣れるのだろうか。
冬はまだまだこれからだけど、早く春にならないかなぁ、と待ち遠しい。

私はこの冬は特別寒さが厳しいと思っていたのだけれど、実家に来たら今年は暖かいと言っていた。
なにそれ。




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